初めての転職活動は、会社を辞めたいという勢いに任せてあまり何も考えないで採用面接を受けてしまった。
結果として運よく内定はもらえたものの、自分の中での転職の軸のようなものが定まっておらずどう判断していいのか分からなかった。結局、少し悩んだ挙句にびびって辞退してしまった。
真面目に転職と向き合うにあたり転職の軸を見つけなければならないと思い、自分の考えをきちんとまとめることにした。
これは2度目の転職の時にもすごく役に立ったのでやってみることをお勧めする。(やり方は完全に我流なので、他にもっとスマートなやり方があるのかもしれない)
自分の仕事観の整理
自分の仕事観がどうなっているのか自分でもよく分からなかったため、とりあえず思いつく項目を下のような感じで書き出してみた。
- 仕事内容
外的要因でかなりストレスフルな仕事ではあるが、内容的には嫌いではない。
現状の不満な点として、元請ではないので施主と直接やり取りする場面が少なく(時々元請と一緒に打合せに出席する)、施主の意向がきちんと汲み取れていなかったり、逆に忖度しすぎて方向性がおかしくなってしまったりと、結構もどかしい思いをしている。 - 専門分野・適正
10年以上携わってきて、国家資格(1級管工事施工管理技士)も取得している。
さらに仕事内容について自分にはそれなりに適性があると感じているため、今の分野で得た知識を活かして働いていくことに迷いはない。
あとはジャンルが近い他の分野についても経験したい気はしている。 - 労働環境
残業はあってもよいのだが、さすがに今の働き方(労働時間)を続けているとどこかで体を壊しそうなのでもう少しセーブしたい気持ちはある。
また工事の予算管理や客先、下請の会社などに社内からのプレッシャーもきつく、かなりストレスがたまる。(妻曰く、最初の会社にいたころは毎晩夜中にうなされていたとか)
原因不明の鼻血がよく出ることもあり、改善が必要である。生きるために仕事をしているのであって、仕事をするわけに生きているわけではない。 - 待遇
待遇に特に不満はない。
サービス残業が多いのは不満だったが、転勤が多く地方に住んでいるときは社宅扱いで家賃と駐車場無料、収入も同世代の平均年収の倍近くあったので非常に恵まれていたと思う。
自分を鰹節だとすると、かなり分厚い粗削りで心身を削り取りながら稼ぐ感じといえる。薄削り(今より低負荷)で食っていけるのであればその分収入が減るのは構わない。
ざっくりまとめると、
「今の専門分野を活かしつつ(仕事の流れでいう)上流側で仕事をしたい。さらに労働環境を改善したい。そのために多少収入が減っても構わない。」
というのが僕の転職の軸ということになる。
MustとWantを明確にする
転職の時期が決まったところで、転職先するにあたり絶対に実現したいこと(Must)とできれば実現したいこと(Want)を明確にした。
今より全てがよくなる転職というのもあるのかもしれないが、基本的には何かが良くなる代わりに別の何かは悪くなったということがほとんどだと思う。
ここをきちんと押さえておくことで判断の正確性が増すと考えた。
僕の場合のMustとWantは以下のように考えた。
絶対に実現したいこと(Must)
- 元請として仕事ができる会社・ポジションであること
下請で建築設備設計・施工管理をするのであれば、今とあまり変わらないので転職する意味が薄い。 - 専門分野を活かせること
自分に合っている分野で勝負をしたい。
そして別の分野に挑戦する場合、転職先が見つからなかったり運よく見つかっても収入は半減するであろう。 - 労働環境の改善
残業が多いのは構わないのだが、今の働き方はさすがにつらい。
企業が正直に言ってくれるかは別として月平均で80時間以内をめどに抑えたい。
できれば実現したいこと(Want)
- 転勤があまり多くない、単身赴任可である
持家を購入しているため、可能であれば頻繁に転勤がないと嬉しい。(今の会社は数年に一度地方と首都圏を行ったり来たり)
あとは家族にもコミュニティーができつつあるため、転勤があるのであれば単身赴任可のほうがいい(家族とは相談し、帯同可ではある) - 給与
年収ベースで現職-100万円より収入が多いこと。この程度であれば生活にもそれほど影響が出ない。200万円以上収入が減るようであればその会社には入らない。
履歴書/職務経歴書の作成
仕事観とMust・Wantが明確になれば履歴書/職務経歴書は結構簡単に書けると思う。
適当な転職サイトに登録するとひな型をダウンロードできるので、記入例を見ながらそれっぽいものを作成するとよい。
なお、履歴書/職務経歴書は転職エージェントが無料で添削してくれるため、この時点ではあまり根を詰めて書かなくてもいいと思う。
転職エージェントの担当者は日々たくさんの履歴書/職務経歴書を見ているプロなのでアドバイスは素直に受け止めて修正すればよい。
履歴書/職務経歴書が出来上がったら、実際に転職サイトに登録してエージェントや企業と接触していく。