PCを新しく組み替えたため、使わなくなった部品をメルカリで売って処分している。
結構前のパーツでもそれなりの値段が付き、しかもゴミも増えないため中々よい方法だなと思う。
CPUやメモリなどは外して売るだけでよいが、HDDやSSDはそうはいかない。データを削除するだけでは簡単に中身が復元されてしまうらしい。
売りに出す前に中身が復元できないよう削除したほうがよさそうだが、専用のソフトを買うのも本末転倒なので調べたところWindowsには標準でcipherというコマンドがあり、それを使えば中身を完全に削除できるらしいことが分かったため、早速試してみた。
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cipherとは
Windows10や1Windows11にはcipherというコマンドがあり、これを使うとHDDやSSDのデータを復元できないようにできるとのこと。
cipher(サイファー)は、和訳すると「暗号」という意味らしい。
このコマンドを実行すると、ディスクの空き領域に以下の処理を行い、内容を復元できなくする。とのこと。
- ディスクに「0」を書き込む
- ディスクに「1」を書き込む
- ディスクに「0」と「1」をランダムで書き込む
試した環境
今回は、以下の条件でcipherコマンドを試してみた。
- Windows11(2022年2月時点でできるアップデートはすべて実施済み)
- SSD(240GB1台、500GB1台)とHDD(500GB)に対して実施
- 2.5インチHDDケースに入れて、USBで接続
コマンド実行はうまくいったようである。実際に復元できないかは検証していないため分からないが3回も上書きしているので恐らく大丈夫なのではないかと思う。
手順
SSD/HDDをPCに接続
SSD/HDDを2.5インチHDDケースにセットして、USBケーブルでPCに接続する。
ケースは以下のような感じのものを使用。
ディスクのフォーマット
cipherコマンドはディスクの空き領域に対して実行されるらしいので、SSD/HDDをPCに接続したらディスクのフォーマットを行う。
- 「PC」フォルダを開き、フォーマットしたいディスクを右クリックする
- 右クリックメニューの中から「フォーマット」を左クリックする
- フォーマットの画面が開いたら「OK」を左クリック
- フォーマットに関する警告の画面が出たら「OK」を左クリック
- フォーマットが完了しました・と表示されたら「OK」を左クリック
これでディスクのフォーマットは完了。
ぱっと見た感じディスクの中は空になっているが、このままだと専用のソフトなどでデータを復元することができるらしい。
cipherコマンドの実施
次に「cipher」コマンドを実行する。
- スタートボタンを右クリックしてメニューを開き、「ファイル名を指定して実行」を左クリックする。
- 「ファイル名を指定して実行」の窓が開いたら、名前の欄に「cmd」と入力し「OK」を左クリックする
- コマンドプロンプトの画面が開いたら「cipher /w:(ドライブの記号):」を入力する。今回は Eドライブなので「cipher /w:E:」と入力した。
- 書き込みが始まったら、あとは待つ。
進捗に伴い赤矢印の「..」が増えていく。
完了
cipherコマンド完了。しっかり測っていたわけではないが、500GBのSSDで6時間程度、500GBのHDDは10時間近くかかったと思う。長かった。
「0x00」「0xFF」「乱数」の3回書き込みが行われている。
注意事項その他
ものが揃っていればそれほど難しい作業ではないが、途中でPCがスリープ状態になるとコマンドが途中で止まって動かなくなってしまったため、cipherコマンドを実行するときは、PCがスリープしないよう設定しておいたほうがよいと思う。
コマンド実行の速さにはディスクの書き込み速度が影響するようである。USBで接続するより、SATAケーブルなどで接続したほうが早いかもしれない。
作業実行中CPUにはほとんど負荷がかかっていなかったため(常時数%程度)、PCのスペックはあまり関係ないのかもしれない。
データもきっちり消せたようなので、さっそくメルカリに出品することにしよう。