先日購入したミニPCのM.2 SSDが高温になるため、熱対策を行うことにした。とはいえミニPCというだけあって何かを拡張するスペースはほぼないためできることは限られてくる。ぱっと思いついた方法2つを実施してみた。
対策① M.2 SSDにヒートシンクを追加
ひとつめの対策は、かなりべただがM.2 SSDからの放熱を助けるべくヒートシンクを追加する。スペースが狭いため、あまり大きなものは設置できない。 ヒートシンクはオウルテック社製のものをAmazonで購入した。費用は数百円。
材質はアルミ、厚さ3mm。わかって購入したのだが、実物を見ると気休め程度にしかならないような気がしてくる。 裏面には取り付け方法が書いてあった。
パッケージ
パッケージ裏面。取り付け方が書いてある。
中に入っていたもの。 ヒートシンク本体(下の写真の赤い部品、熱伝導シート(下の写真の青い部品)、ヒートシンクを固定するためのゴム。
中に入っていたもの
PCからM.2 SSDを取り外し、熱伝導シート、ヒートシンクの順に重ね合わせる。 熱伝導シートには保護フイルムが貼ってあるため忘れず剥がす。また、押し付けると少し伸びるため、M.2 SSDの端子側にシートがはみ出さないよう気を付けたほうがいい。 ちなみに、M.2 SSDに貼り付けられているシールは剥がさなくても問題なさそうである。
M.2 SSDにヒートシンクを重ねてみたところ
付属のゴムでヒートシンクを固定したところ。 あらためて見るとヒートシンクはかなり薄い。こんなんで効果があるのか益々不安になってくる。
M.2 SSDにヒートシンク取付完了
ヒートシンクを取り付けたら、M.2 SSDをPCに取り付ける。 薄いので難なくケース内に収まった。もう少し分厚いものでも良かった気もするが、空気の流れが阻害されそうなのである程度スペースはあったほうがよいだろう。
M.2 SSD取付完了
熱伝導シートは伸びてヒートシンクからはみ出してくる。
一旦この状態でPCを起動してみると、ヒートシンクの表面にしっかり熱が伝わっていた。多少なりとも装着した効果は見込めそうである。
対策② ケースのエアフローを改善する
ミニPC改造前の空気の流れは下の写真のイメージである。 両サイドにあるメッシュの部分から空気を取り込み、基盤とケースの隙間を通って基盤上部にあるCPUのほうへ流れ、同じく基盤の上側のFANでケースの外へ排気される。
改造前の空気の流れ
M.2 SSDは基盤の下側についているので周りの空気があまり動かなさそうである。 そこで、ケース底面(裏蓋)に空気取り入れ用の穴をあけてやることでケース底面⇒M.2 SSD⇒基盤とケースの隙間⇒CPU⇒ケースの外へと空気が流れるように改造する。 まずは裏蓋を取り外し、穴をあける位置を鉛筆で記入する。普段見える場所ではないので穴の位置は正確でなくてもよい。 下の写真右側のたくさん点がある位置にM.2 SSDがついている。あとはメモリの位置に少しと、基盤で熱くなっている部品があったのでその部分にも1か所穴をあけることにした。
穴をあける位置を鉛筆で書き込む
穴は電動ドリルを使ってあけた。金属に穴をあけるのは初めてだったが、安物のドリル刃でも問題なく穴が開いた。 穴径は4mm。数字に深い意味はない。穴の径が大きくなるほど空気が通過するときの抵抗が小さくなる。空気は抵抗の小さい経路を流れるため、サイドの金網ではなく底面の大きい穴から流れるはずである。
穴あけ完了
穴あけが完了したら、裏蓋をPCに取り付ける。 このままではPCの底面とPCを設置する台や机との隙間が小さすぎて空気が取り込めないため、PCの裏面の脚を取り付ける。 脚は100均で買った小さい瓶の蓋としてついていたコルクを使うことにし、裏蓋に接着剤でくっつけた。
ミニPC改造完了。写真右の穴から見える赤いのがM.2 SSDのヒートシンク
机に置いてみると、いい感じで隙間ができた。 若干ショボいが、この角度からPCを見ることは基本ないと思うのでまあよいだろう。
机に置いてみたところ。
この状態でPCを起動してしばらくしてからM.2 SSDのヒートシンクを触ってみたところ相変わらず熱いが、少しマシになったような気がする。また、ケース全体の空気抵抗が小さくなった分、排気の風量が少し多くなったような気もする。 ※温度も風量も測定はしていないため、気のせいかもしれない。
おまけ:SDカードスロット付きのポータブルDVDドライブ
このPCは実家で使うためのものだが、今まで使っていたPCにはついていたDVDドライブとSDカードスロットがない。 使用頻度はほとんどないが、ソフト類のインストール等CDやDVDを使う機会が少しあるため、USBタイプのものを購入しミニPCと一緒に送ることとした。 安物でいいだろうとAmazonを見ていたら、ポータブルDVDドライブにSDカードスロットが付いているものを見つけた。オールインワンと謳って色々なカードを読み込める商品はよく見かけるが、DVDドライブとSDカードが読めるというのは中々いいアイデアだと思い購入してみた。 正面から見ると普通のポータブルDVDドライブ
正面:DVDドライブ
背面にUSB2.0TypeA×3、USB3.0TypeC×1、SDカードスロット×1、MicroSDカードスロット×1。側面にUSB3.0TypeC×1。結構色々ついている。 動作確認をしてみたところ、問題なく使えるようである。
側面と背面。USBハブとSDカードスロット
PCへの接続ケーブルは裏面に収納されており、USBTypeAとTypeCが付いている。どちらか片方を接続すればCDを読み込むことができた。
裏面
購入したポータブルDVDドライブ。3,000円ちょっと。一台で欲しい機能が全部揃っているのはありがたい。いい買い物ができた。