いもじろうの雑記

庭の池、水槽、DIYのことや普段の生活について書いています

車検の話(エアコンガスクリーニングって何?)

2015年からホンダのN-BOXに乗っていて、今日4回目の車検に出してきた。
車検は基本的にディーラー(ホンダカーズ)でやってもらっている。ディーラーは金額が割高らしいが、自動車メーカーの名前を冠しているので滅茶苦茶なことはしないだろうし、車の知識がほとんどない(走ればいいと思っている)僕からすると他に選択肢もあまりない。

車検の大まかな流れ

予約をした日時に車を持って(乗って)いき、その場で見積もりをしてもらって内容を双方で確認し、合意したうえで車を預けて整備してもらう。
僕が頼んでいるところは大体1泊2日で車が返ってくることが多く、その間は代車を貸してくれる。
代車はある程度(大きさを)選べるため、運転技術に一抹の不安がある僕からするとありがたい。

見積内容のチェック

詳しい内容は分からないが、エンジニアの端くれとしては言われるがままではイマイチなので、見積内容の説明を受けて一つずつ要否を判断していく。
法的に必要なものは問答無用でやらなければならないが、ディーラーの推奨項目は結構検討の余地がある。

要否判断のチェックとして、安全に関わるものは基本的には見積通りにやってもらう。
そのほかは説明を聞いて納得できればお願いすることにしている。車検の客というだけでなく、車購入の潜在的な顧客でもあるので、分からなければ納得がいくまで親切に説明してくれる。
迷ったときは「整備のプロから見て、これって次回の車検まで持ちそうですか? もし予想が外れても文句は言いません。」と聞いている。

人によってスタンスは異なると思うけど、納得がいかずモヤモヤしたままで契約するのはよくないので、遠慮せず質問はしたほうがいい。

納得がいかなかったもの

見積項目の中に、割と毎回のように「エアコンガスクリーニング」というのが入っている。引っ越しが多かったので複数のディーラーで車検してもらっているが大体どこも入れてくる。

説明内容は、車を使っているとエアコンのガスに水分が混入するため、その水分を取り除く作業らしい。ちなみに家庭用とか業務用のエアコンではそういうことはしない。
エアコンガスに水分が入ると故障の原因になるのは事実ではあるが、車のエアコンガスの系統は当然密閉されている(でないとガスが漏れる)。さらにエアコンガスの系統は基本的に大気圧(自分がいるその場の圧力)よりも圧力が高いため、配管に小さな隙間がある場合には配管の中にあるガスが外に抜けていく流れになるはずで、配管内部に水が混入するというのはちょっと説明に無理がある。

ちょっと突っ込んで聞いてみると。家庭用のエアコンと違って漏れやすい構造だとは言っていたが、エアコンガス(R-134a)は法律で回収・破壊が義務付けられており自動車メーカーがそんなにバンバン外部にガスが漏れるようなものを作るとは思えない。

エアコンガスの圧力が下がっているので補充しましょう、と言えばいいけどそれだとあまり商売にならないのだろうか。

※R-134aが地球温暖化係数が二酸化炭素(CO2)の1,400倍くらいある。つまりR-134aが1kg漏れるとCO2を1,400kg(⇒1.4トン)排出したのと同じことになる。

マメ知識:「真空」とは?

エアコンの配管系統に冷媒(エアコンガス)を入れる前に、「真空引き」というのをする。
冷媒を入れるのに、配管内部の圧力を真空(=大気圧分の圧力をポンプで吸い出す)をする。ちなみに大気圧は0.1MPaで、圧力計の「0」は大気圧がかかった状態の0なので、ゲージの圧力が-0.1Mpaになるようにすることをいい、配管内部の水分を蒸発させて配管内部から外に捨てる事である。
家のエアコンを変えるときに、いい加減な施工会社だとこの手順を省くことがあるがこれをやらないと故障のリスクが上がるので必ずやってもらったほうが良い。(エアコン購入時に据付まで頼んだら標準で入っている作業のはず)
※大気圧は、天気予報で言っている〇〇hPa⇒天気のいい日で1,000hPaより少し多いくらいで、hPaは100Paのことなので、1,000hPaは100,000Pa=0.1Mpaになる。

まとめ

色々書いたが、相手も商売なので多少強引な手段に出たりもする。
知らないと損することも多いので、ここはサービスを利用する側も賢くなることが結構大事なので、意識の端にでも置いておいてもらえればと思う。