いもじろうの雑記

庭の池、水槽、DIYのことや普段の生活について書いています

(続)メダカの採卵をしてみることにした

 今年つくった2号池でメダカの採卵に挑戦している。ビギナーズラックなのか、思ったより順調に事が運んでいるため産卵床設置からの経緯を紹介する。

メダカが卵を産んだ

 4月上旬に、メダカの産卵床(セリアに売っていたもの)を2号池に設置した。
 それから時々池から取り出して卵がないかをチェックしていたのだが、割とあっさり卵を産んでくれた。
 卵は、産卵床ごと別の容器に移して様子を見ることにした。

メダカの採卵 メダカの産卵床

2号池とメダカの産卵床

メダカの産卵床 メダカの卵

メダカの卵

メダカの稚魚誕生

 稚魚が孵化するまでどれくらいかかるかよくわからなかったが、おおよそ4週間くらいで孵化した。
 時々観察していた感じだと、最初は黄色っぽい透明の球体だったものに目のようなものが見え、生まれる少し前は確かに生き物が入っているのが分かった。そろそろかな?と思ってから1週間くらい経ってようやく孵化した。
 ビオトープで勝手に孵化したメダカは、気づいたときにはこれより2周り位大きくなっていたので、孵化したての稚魚は初めて見たと思う。

メダカの稚魚

メダカの稚魚

 稚魚は全部で5匹孵化して、黒っぽいのと白っぽいのがいるようである。選別したりするほどこだわりもないので、生まれてきたものは全部育ててみる。
 最初の数日は餌がいらないようだが、そこから先の育て方がよく分からないのでこれから調べてみることにする。

採卵その後

 温かくなったからなのか、最近はかなりたくさん卵を産むようになった。
 初期のころは1日3個とか5個くらいだったのが、最近は10個以上取れる事も多くなった。産卵床をいちいち池から出していると数が足りないので、指で外してプラスチック製の容器に卵だけ沈める方式にしてみた。

メダカの卵 メダカの産卵床

最近の産卵状況。卵がかなり多くなった。

 全部孵化したら育て切れそうにないが、多分稚魚も全部が大きくなるわけではないと思うので、しばらくはこまめに回収してみようと思う。

睡蓮植え替え2023

 毎年3月頃に睡蓮の植え替えをしている。今年はアクアポニックスに夢中になっていたり、なぜだか週末に天気が悪い日が多く作業が4月にずれ込んでしまった。

2023年4月 睡蓮植え替え

 池から睡蓮を植えている鉢を取り出す。取り出すのは年に一度なので藻か何かがへばりついていてものすごく滑る。池の中でひっくり返してしまったら中身の回収がかなり大変そうなので慎重に取り出した。

庭池部ビオトープ 睡蓮 植え替え

睡蓮を植えている鉢(写真左)

 鉢を池から出したら、睡蓮の芋の部分を取り出す。去年はいつになくたくさん花をつけてくれたためか、いつもより根がしっかりしていたような気がする。根をハサミで切りながらの作業になった。

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

取り出した睡蓮の芋の部分(水洗いした後)

 睡蓮を取り出したら鉢のをひっくり返して中の土(泥)を出す。中に残っている太い根を大まかに取り除いたうえで土は再使用する。
 最初のころは古い土は庭に埋めて荒木田土を新品に取り換えていたのだが、ある時古い土を再使用してみたところ特に問題もなさそうだったためここ最近がずっとこの方式。足りない分(鉢の表面)は赤玉土を足している。

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

鉢の中の土(再使用する)

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

根の部分

 掘り出した芋は根を切り適当な大きさに分割する。手で折っても問題ないようだが、結構固く変な割れ方をするのも嫌なので園芸用のはさみで切断した。
 写真一番左のものを植えて残りは処分と思ったのだが、試しに写真中央の芋を空いている容器に芋と赤玉土だけ入れて池に沈めてみた。肥料も何もないので育つかは不明。 

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

睡蓮(芋の部分)分割後

 鉢に睡蓮を植えなおす。まずは目減りした土(泥)の体積を埋めるため、底部分に赤玉土を少し敷く。

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

鉢底に赤玉土(大)を入れる

 赤玉土の上から、去年鉢に入っていた土を入れる。混ざっている赤玉土はある程度指でつぶして混ぜ込んでから鉢に入れ、睡蓮の芋を埋め込む。

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

土(泥)と睡蓮を鉢に入れたところ

 最後に赤玉土を上にかぶせ、軽く水ですすいだら完成。泥が見えない程度に赤玉土を敷いておくことで金魚が上を泳いだ時に泥が舞わない。
 今写真にある葉は去年の秋から残っているものなので池に沈める前に切り取っておいた。

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

植え替え完了

2023年5月(1か月経過後)の状況

 植え替えてから1か月ほど経ったのだが、全然葉が出てこない。毎年こんなにだったかなあと少し不安になっている。庭池ビオトープ内にある他の植物も含めて今年は成長が遅いような気もする。

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

睡蓮植え替えから1か月後

庭池ビオトープ 睡蓮 植え替え

睡蓮上から1か月後(拡大)

 一応新しい芽が出てきているようなので少し様子を見てみるが、ダメならダメで色々なところに苗が売っているうちに決断をしないとなあ。 
 そういえば今年は例年より水温が低いような気がする。温度測定はしていないし、木のせいかもしれないが、アクアポニックス化したことで水が蒸発する面積が大きくなって(実際水の減りは早くなったと思う)水温が低めになっているなんてことがあるのだろうか。

唐辛子(鷹の爪)の種を蒔く-②

 2月の終わりに蒔いた唐辛子(鷹の爪)の種。袋に書いてある期間を過ぎても全然発芽せずやきもきしたが何とか発芽して成長を始めたようである。

2023年4月

 2月下旬に蒔いた種が全然発芽しないため、1か月ほどして種を蒔いた部分の土を少し混ぜてみた。経験上、土の表面を混ぜると雑草の芽がたくさん出てくると感じており、野菜にしても植物なので同じだろうと考えたためである。
 これが功を奏したのか、4月に入ってなってようやく発芽した。

唐辛子 鷹の爪 芽

4月に入ってようやく発芽

 その後も成長速度はいまひとつだったが、4月下旬に差し掛かったころから目に見えて成長し始めた。密度が高い部分は成長が遅いものを少し間引いてやった。

唐辛子 鷹の爪 芽 家庭菜園

4月下旬の様子

2023年5月

 GWに入って今日の様子。なんとなく形が唐辛子っぽくなってきた。園芸店などに売られている苗に比べるとかなり小さいのは少し気になるところである。
 薄めの液肥などを与えてみようかな。

唐辛子 鷹の爪 芽 家庭菜園

唐辛子 鷹の爪 芽 家庭菜園

拡大したところ。唐辛子っぽい形になってきた。

番外編:アクアポニックスでも唐辛子を育ててみたい

 唐辛子をアクアポニックスにも植えてみたいと思い、庭に種をまいた少し後になってから去年収穫した唐辛子の種をアクアポニックス用に発芽させてみることにした。
 小さい容器に水槽用のスポンジフィルターの切れ端を入れて湿らせた状態にし、唐辛子の種を上に乗せておいたところなんと発芽した。庭に種を蒔くよりお手軽に発芽してびっくりした。しかも発芽率100%。

唐辛子 鷹の爪 芽 家庭菜園 水耕栽培

こんな方法でも芽が出た。土に植えるより簡単だった。

 これをアクアポニックスに入れてみたのだが、いまいち調子がよくない。
 そもそもアクアポニックス自体がうまくいっておらず植物がうまく育っていないことと、そもそも苗がまだ若すぎるところが問題だと思われる。

唐辛子 鷹の爪 芽 アクアポニックス

アクアポニックスに移植。

庭池 アクアポニックス

アクアポニックスの様子

 アクアポニックスに関しては実験段階なので上手く行かない部分はあまり気にせず、むしろ色々チャレンジしてみて知見を広げていこうと思う。

メダカの採卵をしてみることにした

 庭池の2号池にはメダカを入れている。メダカは数年前にプラ舟ビオトープを作ったときから飼っているが、うまく飼えておらず、シーズンごとに買い足すような感じになっている。
 採卵は面倒なのでしたことがなかったのだが、意を決してやってみることにした。

今の2号池

 2号池には、1号池で越冬したメダカと最近ペットショップで新たに購入したメダカを合わせて15匹くらいのメダカがいるはずである。まだ2号池を作ってから日が浅く、メダカはかなり警戒モードで中々姿を見せてくれないため、生存確認がままならない。
 最近は多少マシになってきおり、餌をやって数分じっとしていると姿を見せるようになってきたが、少し顔を動かすくらいの動作でもすぐに逃げてしまう。

庭池ビオトープ メダカ

最近の2号池。やっとメダカが姿を見せてくれるようになってきた。

採卵の準備

 採卵には、100均(セリア)のメダカの産卵床とメダカのうきわという商品を使ってみることにした。まだ卵は産んでいなさそうではあるが、さっそく組み立てる。

セリア メダカの産卵床 メダカのうきわ

産卵床を組み立てたところ

 多分こんな感じでよいのだろう。スポンジの部分のボリュームが若干足らなかったので、浮き輪から突き出た部分に少し切り込みを入れて広げて抜け止め処置をしておいた。

庭池ビオトープ メダカの産卵床 メダカのうきわ

こんな感じで抜け止め処置をしてみた。

 とりあえず排水口の近くに2つ浮かべてみた。そもそも卵を産んでくれるのだろうか。

庭池ビオトープ メダカの産卵床 メダカのうきわ

採卵用の産卵床を2号池に浮かべたところ

心掛ける事

 プラ舟ビオトープ時代も庭池にしてからも餌やりの頻度は週に1日くらいだった。水が汚れるのが嫌だったのと、平日は仕事で中々構っていられないというところであるがかなり少なかった気がする。当然魚はあまり太っていない感じになる。
 繁殖するにはそれなりに栄養がいるだろう、ということでしばらくは毎朝出勤前に餌やりをしてみようと思う。休みの日は出かけていなければ朝・夕の2回を目標にし、平均して1日1回くらいの餌やりができればと思う。

 水は汚れやすくなると思うが、アクアポニックス化したことで濾過槽の容積はかなり大きくなったし、濾過槽の植物たちも役には立ってくれるだろう。
 これを機に初心者を脱却できればよいのだが。

2号池に濾過装置(投げ込み式フィルター)設置


 庭池をアクアポニックスに改造するときに、同時進行でプランターで2号池を作った。この2号池は1号池(元々あった池)の水が循環するため本格的なろ過装置は必要ないのだが、池の中の水を動かすために投げ込み式フィルターを設置した。

選んだフィルター

 フィルターはお手軽に使える投げ込み式のものを選んだ。今回はフィルターは購入せず、家にあった水作エイトSを使用する。
 エアーポンプは1号池に入っている投げ込み式フィルターと共用で、改造前の濾過装置内にあったエアストーンを使うのをやめたため、余った系統をそのまま再使用する。エアチューブが足りない分はプラジョイントを使って延長する。エアチューブは以前購入した分が余っていたためそれを使用。
 2号池にはメダカとミナミヌマエビを入れることにしたため、あまり水流がないほうがよいかと思い、水作のエアパイプユニットSというものを購入してみた。

水工作エイトS

投げ込み式フィルターとその他仕様した部品

濾過装置(エアパイプユニット)組み立て

 早速フィルターを組み立てていく。
 開封すると、プラスチックの管(大きい管の中に小さい管が入っていてスライドして長さを調整できるようになっている)、部品を接続するためのゴム製の部品2個、吐出部分になるL字の部品1個が入っていた。

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

エアパイプユニットS開封。※水作エイトは家にあったものを使用。

水作エイトSに接続用のゴム製の部品を水作エイトSの突起部にかぶせる。

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

ゴム製の部品を取り付け

上からパイプを差し込む。着脱することもあまりなさそうなので割れない程度に深く差し込んでおいた。

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

パイプ差し込み

 細いほうのパイプにL字型の吐出口を差し込んで完成。一つゴム製の部品が余った(下の写真右下)。どうやら長さ調整で細いパイプを使わないときに使用するようである。

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

L字型の吐出口取り付け

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

2本のパイプをスライドさせて長さ調整ができる。

 早速2号池に設置してみると、パイプが長すぎた。細いほうのパイプを取り外して余っていたパーツを使用し吐出口を取り付けた。

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

パイプ長さ調整後

濾過装置の設置

 組み立てたろ過装置を設置する。2号池内にできるだけ水流ができないよう、エアパイプユニットの出口をオーバーフローの管に向けて設置した。
 水の流れは、写真の上側に見えるプラ舟(アクアポニックスの濾過槽)から2号池に水が落ちてきて給水され、2号池底面の水を水作エイトでくみ上げた水を1号池行のオーバーフロー管に向けて吐き出して排水する。

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

濾過装置(投げ込み式フィルター)設置後

水作エアパイプユニットS 水作エイトS 庭池

水作エアパイプユニット吐出部分拡大

設置後の感想

 もともとは2号池の表層の水が入れ替わり、底近くの水があまり入れ替わらないような気がしていたため、投げ込み式フィルターで底面の水をくみ上げる事で池全体の水が入れ替わることを期待している。
 水作エイトSも水作エアパイプも屋内用の製品だと思われるため耐久性は少し心配だが、壊れたところで大きな影響はなさそうなのでしばらく様子を見てみることにする。

庭池アクアポニックス化計画(ベルサイフォン~完成編)

 前回の記事で2号池と濾過槽の設置まで紹介した。
 今回はベルサイフォンの製作、取り付けから濾材(軽石)投入までについて書く。ベルサイフォンは調整にかなり手間取りまともに稼働できるまでに数日かかってしまったが、少し工夫することで最終的には中々いい感じで稼働するようになった。

ベルサイフォンとは

 ベルサイフォンとは、濾過槽(植物を入れる槽)の水位を自動で上下させるための仕組みである。作ってしまえばポンプの入り切りなどをしなくてもよく、動力なしで天候や時間に関係なく勝手に作動してくれる。(※濾過槽に水をくみ上げるポンプは必要である)

 大まかな仕組みを下の図にまとめてみた。濾過槽の中にベルサイフォンのための管が2本入っている図で、黒い線が濾過槽、緑の線がカバー、青い線がオーバーフロー管である。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

ベルサイフォンの仕組み

 言われてみればなんということはない仕組みであるが、最初にこれを考えた人はかなりすごいと思う。

なぜベルサイフォンを設置するのか

 濾過槽の水位が上下することで、植物の根に空気が触れてよい効果があると言われている。自分で実験したわけではなくインターネット上にある記事の受け売りである。実験してみたわけではないので実際のところは不明である。
 僕がベルサイフォンを設置する理由は、ただ単に仕組みがおもしろそうで試しに作ってみたからである。

ベルサイフォンの製作

オーバーフロー管

 オーバーフロー管には塩ビパイプ(VP)の20Aを使用する。これを給水栓ソケット20Aに差し込み、底の穴から出てきたバルブソケットのねじ部分にねじ込んで取り付けた。本来の使用方法と違うため、このままだと接合部に結構大きな隙間ができて水が漏れるため、パッキンを取り付ける。

 サイズを選んだ根拠は、現在庭池で使っているポンプは以前家の中にあるオーバーフロー水槽で使っていたポンプで、オーバーフロー水槽の排水径が20Aだったから。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

ベルサイフォン用のオーバーフロー管

給水栓ソケット
 その名の通り給水栓(蛇口)を取り付けるための部品。蛇口はおねじなので給水栓ソケットに蛇口をねじ込んで取り付ける。

・バルブソケット
 バルブを取り付けるため部品。バルブ側がめねじになっているため、バルブにねじ込んで接続する。

・パッキン
 濾過槽上部(内部)に1枚と濾過槽下部(外部)に1枚挟むといい感じで隙間がなくなる。

カバー

 カバーには塩ビパイプ(VU)40Aを使用する。
 40A以上の塩ビパイプにはVP、VUの2種類がある。VPのほうが配管の樹脂部分が分厚い。外径は同じなので、VPのほうが内径が小さい。当然分厚いほうが強度はあるが池やらビオトープ、水槽に使う分にはVUで全く問題ない。

 VU管にはキャップを取り付け、下部に水と空気を取り入れるための穴をあける。これをオーバーフロー管の上に被せて設置する。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

ベルサイフォン用のカバー

・キャップ
 配管の末端に取り付けて蓋をするためのもの。今回はサイフォンの流路を作るためにVUの上部に取り付ける。通常は塩ビパイプ用ののりで接着するのだが、ベルサイフォンに使う程度であれば接着は必要ない。

試運転、調整

 ここから実際に水を流しながらベルサイフォンの調整をしていく。これが中々苦戦した。思い付きで作業をするからこうなるのだが、仕事でもないのに時間をかけて計画を練るというのも性に合わないので仕方がない。

失敗①:濾過槽の水位が上がらない

 我が家のアクアポニックスは、ポンプから吸い上げられた水が濾過槽に入り、一部が濾過槽のすぐ下にある2号池に給水される。給水の経路は濾過槽の下部にあけた穴から水が漏れて2号池に落ちるというもの。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

濾過槽下部にあけた穴。

 当初、水が濾過槽にたまる速度は極力ゆっくりのほうがよいだろうと思い、水位が少しずつ上がるように多めに穴をあけたのだが、濾過槽内の水位が上がると水圧が上がり排水量が増えてしまい(理屈は長くなるので割愛)、一定の水位で給排水のつり合いが取れてしまってそこから水位が変動しなくなってしまった。
 仕方がないので一度水を抜いてバスボンドQで穴をふさいだ。

失敗②:サイフォンがうまく始まらない

 穴をふさぎ濾過槽内の水位が上がるようになったのはいいが、今度はベルサイフォンの排水がうまくいかず給水スピードに追い付かない症状が出た。
 ベルサイフォンのカバーより高い位置に水が来ているのに排水が明らかに弱い。恐らくオーバーフロー管の上端とカバーの上端管にある空間が大きすぎるのが原因でカバー内の空気が抜けきっていないのだろう。ここはカバーを少し短くして空間を狭くする。

 カバー上端とオーバーフロー管上端の間にVP20A内部の断面積と同じだけの面積があれば排水能力的には問題ないはずなので、必要最低限の隙間をざっくり計算すると、4mm程度隙間があればよさそうである。

VP20Aの内径 = カバー上端とオーバーフロー管上端の隙間(X)の面積

(20÷2)[半径]×(20÷2)[半径]×φ = X[隙間] × 26 [VPの外径] × φ

X = 10 × 10 ÷ 26 ≒ 4mm


 現状、20mm位隙間があったためカバーを15mm程度短くしてみたところ、サイフォンがスムーズに始まりしっかり排水され、槽内の水位が下がるようになった。

失敗③:サイフォンが止まらない

 あまり詳細を検討せずに思い付きで始めたのも悪かったが、躓きそうなポイントですべて躓いているのは笑えてくる。今度は水位が下がった際に空気をうまく吸い込まずサイフォンが切れず、ずっとオーバーフロー管から排水されてしまう。
 カバーの下部にはドリルで穴をたくさんあけていたのだが、一部切り欠きを入れて空気を取り入れやすい形状に改造する。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

ベルサイフォンのカバー(手直し前)

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

ベルサイフォンのカバー(手直し後)

 このような切り込みを2か所に入れ、高さがぴったりになるようにやすりで少しずつ削りながら調整した。

ようやく作動

 (計画不足による)数多の困難を乗り越え、ついにベルサイフォンが動き出した。ここ最近では一番の達成感。あまりに嬉しくて動画を撮ったのでもしよければ見ていただきたい。

(排水開始)


www.youtube.com

(排水停止)


www.youtube.com

濾過槽の下部

 そういえば濾過槽の下がどうなっているか紹介していなかったが、20Aの配水管そのままだと水の勢いが強すぎるため、穴をたくさんあけた直管をつなげて水の勢いを分散させておいた。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

最初の排水管

ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス DIY 自作

水の勢いを減らすために、端材でこんな感じの配管を作った。

濾過槽に濾材を入れる

 作業もいよいよ大詰め。濾過槽に濾材を入れる。
 濾材はハイドロボールが機能面、性能面ともによさそうだがなにぶん金額が高い。続くかもわからないため、プラ舟ビオトープでも実績のある軽石を使うことにした。40kgで1500円位。

 濾材を入れる前に、ベルサイフォンにはカバーをかぶせておく。直接濾材の中に埋めてしまうとメンテナンス性がかなり悪くなる(カバーを外すのに濾材を取り出す必要がある)ためである。カバーはVU管75A。
 写真は、塩ビパイプに切り込みを入れたものだが隙間が少なすぎたため、この後ドリルでたくさん穴をあけた。写真は撮り忘れた。

ベルサイフォンの仕組み ベルサイフォン 庭池 アクアポニックス

ベルサイフォンにカバーをかぶせる。

 そして濾材を投入。40kgは買いすぎかと思ったが丁度いい量だった。

アクアポニックス 庭池 自作 DIY

濾材投入完了

まとめ

 思ったより製作に時間がかかったが、アクアポニックスの形が出来上がった。2号池には金魚に追いやられてあまり姿を見なくなったミナミヌマエビを繁殖させる予定。あとはメダカも入れたいと思う。
 ベルサイフォンは、空気を吸い込むタイミングにムラがあり動作が若干不安定なのが気になるため、もう少し改良を加えようと思っている。

庭池アクアポニックス計画(製作開始)

庭池アクアポニックス計画。前回、材料を購入したため製作に取り掛かっていく。

2号池の加工・設置

2号池には「菜園プランター710型」を使う。今ある池(1号池)の隣を少し掘って半分ほど土の中に埋め込んで使う。

  1. 水抜きの穴をふさぐ
    「菜園プランター710型」は、野菜などを育てるためのプランターである。
    余った水を外に排出するための水抜きの穴が開いているため、まずは穴をふさぐ。

    庭池 アクアポニックス 自作 DIY

    穴をふさぐキャップ
    穴をふさぐキャップは本体底面の鉢底ネット(?)の部分についているため切り離して底面に空いた穴(2か所)に差し込むだけである。

    庭池 アクアポニックス 自作 DIY

    キャップは内側から差し込んだ
    キャップは水圧で抜けないように内側から差し込み、バスボンドQを使ってシール処理しておいた。
    乾燥させる等の待ちが発生する工程は先にやっておくのがスムーズでよい。
  2. 土を掘る
    2号池設置予定箇所の土を掘る。
    1号池を作るときに大量に出てきた石を丁度この位置に埋めたことを忘れており、掘るのが大変だった。掘るのはせいぜい15センチ程度なのでまだよかった。
    出てきた石はとりあえず庭の端の方にまとめて置いた。
    埋め込む深さより少し深く、サイズは少し大きめに掘っておいた方が池を設置するときの調整がしやすい。
  3. 排水管取り付け
    穴を掘ったら2号池の高さをある程度決め、1号池の縁より高い位置に排水管が通るようプランターに穴をあける。排水管には塩ビパイプの25Aを使用するため、外径に合わせて穴径は32mm。
    空けた穴に塩ビパイプを通り、周りをバスボンドQでシール処理する。一応内外両側をシール処理しておく。

    庭池 アクアポニックス 自作 DIY

    排水管取り付け

     

  4. 池のセット
    掘った穴に池をセットする。
    穴を少し埋めながら位置と高さを調整する。目分量でやると絶対に傾くため、ある程度水平を見ておく。ほんの少し排水(オーバーフロー)側を低くしておくとよいと思う。

    庭池 アクアポニックス 自作 DIY

    水平を見ながら位置を調整していく
  5. 2号池周りを埋める
    位置が決まったら周りを埋め戻す。半分くらい埋めたところで土を押し固めて残りを埋めた。
    2号池の水面に向かって少し傾斜を付けながら土を盛っておいた。地上部に比べて土の中は温度が比較的安定するので、できるだけ池を土の中に埋めたかったためである。斜面のうち写真の手前側には防草シートを設置する。

    庭池 アクアポニックス 自作 DIY

    埋め込み完了

濾過槽の仮置き

2号池の設置が完了したため、植物を入れる濾過槽を仮置きしてみた。
濾過槽は1号池側にずらして設置する。濾過槽の底に穴をあけ、少量の水を2号池経由で1号池に戻し大半の水は1号池のほうに直接戻す。詳細は別の記事で紹介予定。

庭池 アクアポニックス 自作 DIY

濾過槽(植物を植える槽)を仮置き

既設ろ過装置の改造

もともと1号池に設置していたろ過装置は、新しい濾過槽内に設置すべく改造する。
設置後は週に1回ほどスポンジフィルターの掃除をしていたが、中身をすべて出すのは初めてである。

庭池 アクアポニックス 自作 DIY 濾過装置

ホースはワンタッチで外れるように作ってある。

庭池 アクアポニックス 自作 DIY 濾過装置

濾過槽取り出し

庭池 アクアポニックス 自作 DIY 濾過装置

濾材。かなり汚れていた。

中身を取り出したらろ過装置を軽く洗い、新しい設置場所に合わせて下部を切断して短くする。
底面のキャップは新しく購入し、水が抜けるよう多数の穴をあけている。

庭池 アクアポニックス 自作 DIY 濾過装置

濾過装置設置、ポンプ試運転中。

庭池 アクアポニックス 自作 DIY 濾過装置

濾過装置⇒濾過槽⇒1号池の経路

ここで気になるベルサイフォン

アクアポニックスを作るにあたり、インターネットの記事を見ているとベルサイフォンなるものを設置しているものが多いことに気づいた。自動で濾過槽内の水が上下し、植物の根に空気が触れる事でよい効果をもたらすらしい。
それはともかく、このベルサイフォンというのは水位が上がると自動でサイフォン作用が働き排水し、水位が下がるとサイフォンが切れる。仕組みが面白いのでぜひ作ってみたくなった。

しかしろ過その底に気前よく穴をあけまくってしまったため、一度バスボンドQで穴を埋めた後に再調整することにした。
このあと泥沼にはまりかなり苦労するのだが、それはまたの機会に紹介しようと思う。